マンションの玄関リフォーム費用は?工事内容や注意点を徹底解説!
2025/ 08/ 25

マンションの玄関リフォーム費用は?工事内容や注意点を徹底解説!

目次


    スッキリとした玄関

    「家の顔」ともいえる玄関。古くなったり、収納が足りなくて雑然としていたりすると、毎日の気分も少し沈んでしまうかもしれません。特にマンションの場合、限られたスペースだからこそ、快適でおしゃれな空間にしたいと考える方は多いのではないでしょうか。

    この記事では、マンションの玄関リフォームを検討している方のために、リフォームの種類や費用相場、そしてマンションならではの注意点まで、わかりやすく解説していきます。

     

    ■マンションの玄関リフォーム、戸建てとの違いは?

    マンションの玄関リフォームを考える上で、まず理解しておくべき最も重要なことは、戸建てとは異なり「ルールがある」という点です。具体的には、「専有部分」と「共用部分」という区分があり、リフォームできる範囲が定められています。

     

    リフォーム前に知りたい「専有部分」と「共用部分」

    「専有部分」とは、その部屋の所有者だけが使用するスペースのことで、室内の壁や床、天井などが該当します。一方、「共用部分」は、マンションの住民全員が共同で使用する場所や設備を指し、廊下やエレベーター、そして玄関ドアの外側などが含まれます。リフォームが自由にできるのは、原則としてこの「専有部分」のみです。

    区分 具体的な場所・設備 リフォームの可否
    専有部分 玄関の床(たたき)、壁紙(クロス)、下駄箱などの収納、室内の照明、玄関ドアの内側の塗装やシート貼り 原則として可能
    共有部分 玄関ドア本体、ドア枠、インターホン(室外機)、廊下に面した壁や床 原則として不可(管理組合の許可が必要)

     

    玄関ドアは「共用部分」で交換は制限される

    玄関ドアは、外側が「共用部分」、内側が「専有部分」とみなされるのが一般的です。 そのため、ドア本体を勝手に交換することはできません。多くのマンションでは、外観の統一性を保つために、玄関ドアの交換自体を禁止しているか、承認された特定の商品への交換のみを許可しているケースがほとんどです。

    防犯性や断熱性を高めるためにドア交換を検討する場合は、まず管理組合に確認が必須となります。

     

    ドアの内側や床のたたきはリフォーム可能

    玄関ドア本体の交換は難しくても、諦める必要はありません。ドアの内側(専有部分)に化粧シートを貼ったり、塗装をしたりするだけでも、印象を大きく変えることが可能です。

    また、玄関の床(たたき)や壁紙、収納棚(下駄箱)などは専有部分にあたるため、比較的自由にリフォームできます。これらの部分を工夫するだけでも、玄関全体の雰囲気は一新されるでしょう。

     

    ■【工事内容別】マンション玄関リフォームの費用と期間の目安

    玄関リフォームと一言でいっても、工事の内容によって費用や必要な期間は大きく異なります。ここでは、代表的なリフォーム内容ごとの費用相場と工期の目安をまとめました。ご自身の希望するリフォームにどれくらいの予算と時間が必要になるか、参考にしてください。

     

    玄関ドアの交換・シート張りの費用と期間

    前述の通り、ドア本体の交換は管理組合の承認が必要ですが、可能な場合は「カバー工法」という既存のドア枠の上に新しい枠とドアを被せる方法が一般的です。
    これにより、壁を壊すことなく1日程度で工事が完了します。内側に化粧シートを貼るリフォームなら、さらに手軽で費用も抑えられます。

    工事内容 費用相場 工事期間の目安
    カバー工法によるドア交換 20万円~50万円 約1日
    内側への化粧シート貼り 5万円~10万円 約半日~1日

     

    床(たたき)の素材変更の費用と期間

    玄関の印象を大きく左右するのが、靴を脱ぎ履きする「たたき」の部分です。素材をタイルやモルタル、クッションフロアなどに変更することで、デザイン性や掃除のしやすさを向上させられます。
    選ぶ素材によって費用は変動します。比較的安価なのはクッションフロアです。大理石は高価になります。

    期間も素材や工事内容によって異なりますが、シンプルなリフォームであれば1日~数日で完了するでしょう。

     

    壁紙(クロス)張り替えの費用と期間

    壁紙の色や柄を変えるのは、比較的低コストで空間の雰囲気を一新できる人気の高いリフォームです。片面だけをアクセントクロスにするだけでも、おしゃれな空間を演出できます。
    一般的な広さの玄関で費用相場は4~7万円、期間は約1日が目安となります。

     

    玄関収納(下駄箱)設置・交換の費用と期間

    「収納が足りない」という悩みは、玄関リフォームの大きな動機の一つです。 既存の下駄箱を、天井まで届くような背の高いタイプに交換したり、壁面に新たな収納を設置したりすることで、収納力を大幅にアップできます。
    下駄箱の交換費用は小さいもので8~15万円、サイズの大きいものやグレードによっては20万円を超える場合もあるようです。工事期間は1~2日が目安です。

     

    照明器具の交換・追加の費用と期間

    暗くなりがちなマンションの玄関には、照明計画が非常に重要です。人感センサー付きのダウンライトに交換すれば、スイッチ操作の手間が省けて便利ですし、間接照明を追加すれば、おしゃれで温かみのある空間を演出できます。
    一般的なダウンライトの新設は約3万円~、期間は半日ほどみておくといいでしょう。

     

    手すり設置(バリアフリー化)の費用と期間

    将来を見据えて、玄関に手すりを設置するバリアフリーリフォームも人気があります。靴の脱ぎ履きや段差の上り下りが安全になり、ご高齢の方だけでなく、小さなお子様がいるご家庭にも安心です。
    段差に沿って取り付ける場合の費用相場は1~4万円、工事期間は半日~1日が目安です。

    ※記載している費用相場はあくまで目安です。実際の費用については、必ず業者へご確認・ご相談ください。

     

    ■マンションの玄関をおしゃれで快適にリフォームするポイント

    限られたスペースでも、工夫次第で玄関は見違えるほどおしゃれで快適な空間になります。ここでは、リフォームを成功させるための4つのポイントをご紹介します。

     

    明るい印象を与える照明計画のコツ

    玄関の間接照明

    窓のないことが多いマンションの玄関は、どうしても暗い印象になりがちです。メインの照明を明るいものに交換するだけでなく、靴箱の下に間接照明を仕込んだり、壁にブラケットライトを設置したりと、複数の光源を組み合わせる「多灯照明」がおすすめです。温かみのある電球色の光を選ぶと、リラックスできる雰囲気になります。

     

    収納力を上げてすっきりとした空間を保つ

    収納の多い玄関

    玄関が散らかって見える一番の原因は、靴や傘などが出しっぱなしになっていることです。天井までの高さがあるトールタイプの下駄箱や、壁の厚みを利用した壁面収納を設けることで、収納力を格段に向上させられます。 家族の靴がすべて収まる容量を確保し、「見せる収納」と「隠す収納」を上手に使い分けることが、すっきり見せるコツです。

     

    床材のデザインで玄関の雰囲気を変える

    モダンなコンクリート調のタイル

    床(たたき)は、玄関に入った時に最初に目に入る場所であり、空間の印象を大きく決定づけます。高級感のある大理石調のタイルや、温かみのあるテラコッタタイル、モダンなコンクリート調のフロアタイルなど、床材を変えるだけで玄関のグレード感をアップさせることができます。汚れが目立ちにくく、掃除がしやすい素材を選ぶことも大切なポイントです。

     

    アクセントクロスやウォールシェルフで個性を演出する

    玄関におすすめのシェルフ
    壁の一面だけ色や柄の違う壁紙を貼る「アクセントクロス」は、手軽に空間のイメージを変えられる人気のテクニックです。 玄関の壁一面に落ち着いたダークカラーのクロスを貼れば空間が引き締まり、華やかな柄物を選べば、個性的でアートな空間を演出できます。広くないスペースだからこそ、少し大胆なデザインに挑戦しやすいのも魅力です。

    また、「ウォールシェルフ」とは壁に取り付ける棚のことです。玄関であれば、お気に入りの雑貨や写真、アート作品などを飾ったり、鍵を置いたりするスペースとして活用することが考えられます。収納力をアップさせながら、ディスプレイとして玄関をおしゃれに演出できるアイテムです。

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    ■マンション玄関のリフォームで後悔しないための重要注意点

    理想の玄関を実現するためには、いくつか押さえておくべき重要な注意点があります。特にマンションのリフォームは、独自のルールがあるため、戸建てと同じ感覚で進めてしまうとトラブルの原因になりかねません。

     

    最優先でマンションの管理規約を必ず確認する

    これが最も重要なポイントです。リフォームを考え始めたら、最初にマンションの管理規約に目を通し、「リフォームに関する規定」を確認してください。 どこまでが専有部分でどこからが共用部分か、使用できる床材に遮音性の規定はないか、工事申請は必要なのかなど、細かく定められています。不明な点があれば、必ず管理組合や管理会社に問い合わせましょう。

     

    見積もりは複数のリフォーム会社に依頼する

    リフォーム費用は、会社によって大きく異なることがあります。適正な価格で質の高い工事をしてもらうためには、少なくとも2~3社のリフォーム会社から見積もり(相見積もり)を取り、内容を比較検討することが不可欠です。金額だけでなく、提案内容や担当者の対応、保証の有無なども含めて総合的に判断しましょう。

     

    マンションリフォームの実績が豊富な業者を選ぶ

    マンションリフォームには、戸建てにはない特有の制約やノウハウが必要です。管理組合への申請手続きや、搬入経路の確保、近隣への配慮など、マンションでの工事に慣れている業者を選ぶとスムーズに話が進みます。 過去の施工事例を見せてもらい、マンションリフォームの実績が豊富かどうかを確認しましょう。

     

    工事前の近隣住民への挨拶を忘れずに行う

    リフォーム工事中は、どうしても騒音や振動、人の出入りが発生します。工事が始まる前に、両隣と上下階の住民には直接挨拶に伺い、工事期間や内容を伝えておくのがマナーです。 ちょっとした心遣いが、後のご近所付き合いを円滑にします。リフォーム会社が挨拶回りをしてくれる場合もありますが、できればご自身でも一言声をかけておくと、より丁寧な印象になります。

     

    ■マンション玄関リフォームの基本的な流れ

    では、実際にリフォームはどのような流れで進んでいくのでしょうか。情報収集から完成までの大まかなステップを知っておくことで、計画的に準備を進めることができます。

     

    ステップ1:情報収集と理想のイメージ固め

    おしゃれな玄関のイメージ

    まずはインターネットや雑誌などで、様々なリフォーム事例を見て、自分の理想とする玄関のイメージを具体的にしていきましょう。 「こんな雰囲気にしたい」「この機能は絶対に欲しい」といった希望をリストアップしておくと、後のリフォーム会社との打ち合わせがスムーズになります。

     

    ステップ2:リフォーム会社選びと現地調査

    イメージが固まったら、リフォーム会社を探します。インターネット検索や紹介などを利用して、マンションリフォームの実績が豊富な会社をいくつかピックアップしましょう。連絡を取ると、担当者が実際に自宅を訪れて玄関の状態を確認する「現地調査」が行われます。

     

    ステップ3:見積もり取得と管理組合への申請

    現地調査の結果と、こちらの要望をもとに、リフォーム会社が具体的なプランと見積書を作成します。複数の会社から見積もりを取り、内容を十分に比較検討して依頼する会社を決定します。工事内容が固まったら、管理規約に沿って管理組合へリフォームの申請手続きを行います。

     

    ステップ4:契約・着工から完成までの流れ

    最終的なプランと金額に納得したら、リフォーム会社と正式に契約を結びます。近隣への挨拶を済ませた後、いよいよ工事開始(着工)です。工事期間中は、定期的に現場に顔を出して進捗状況を確認すると安心です。全ての工事が完了したら、担当者と一緒に仕上がりをチェックし、問題がなければ引き渡しとなります。

     

    ■まとめ

    マンションの玄関リフォームは、管理規約などの制約はありますが、ポイントを押さえれば快適でおしゃれな空間に変えることが可能です。

    まずはどこまでリフォームできるのかを正確に把握し、信頼できるリフォーム会社と共に、理想の「家の顔」づくりを進めましょう。この記事が、あなたの素敵な玄関リフォームの第一歩となれば幸いです。

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