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新築住宅を検討している方々にとって、ニッチは空間を有効活用し、おしゃれなアクセントを加える魅力的な要素です。しかし、計画なしに設置すると後悔につながることも少なくありません。
この記事では、新築でニッチを検討されている方、特に掃除の手間やサイズ・位置の使いにくさといった失敗事例に関心がある方に向けて、ニッチのメリット・デメリット、よくある失敗事例とその対策、そして後悔しないための計画とポイントを詳しく解説します。
ニッチとは?概要と人気の理由

ニッチとは、壁の一部をくぼませてつくる飾り棚や収納スペースのことを指し、場合によっては壁をふかして設けるケースもあります。奥行きは一般的に10cm〜15cm程度です。
- 壁のデッドスペースを有効活用できる
- おしゃれな空間を演出できる
- リモコンやスイッチをまとめて収納し、壁面をすっきり見せられる
といった理由から、近年新築住宅で非常に人気が高まっています。壁に凹凸を設けることで空間に立体感が生まれ、インテリアのアクセントとしても活用できます。
新築でよくあるニッチの失敗・後悔例
ニッチは魅力的ですが、計画が不十分だと後悔につながる失敗事例もあります。ここでは、特に後悔しがちなポイントを紹介します。
掃除の手間が増えた
ニッチは壁のくぼみであるため、ホコリが溜まりやすいというデメリットがあります。特に物をたくさん置いたり、手が届きにくい場所に設置したりすると、掃除が面倒になり、結果的に使わなくなってしまうケースも少なくありません。
使いにくいサイズや位置の問題
「置こうと思っていたものとサイズが合わなかった」「設置場所を後から変えたくなった」という後悔も聞かれます。また、生活動線を考慮せずに設置すると、リモコンを取りに行くのが不便だったり、家具の配置を邪魔したりすることもあります。
飾る物がなく結局使わない
おしゃれだからとニッチを設置したものの、いざ住んでみると飾るものがなく、ただのくぼみになってしまう失敗例です。特にインテリアにこだわりがない場合や、シンプル思考の方に多く見られます。何も飾らないと、かえって殺風景な印象を与えてしまうこともあります。
数を増やしすぎて費用や見た目が悪化
ニッチは1箇所あたり数万円の費用がかかることが一般的です。おしゃれだからといって数を増やしすぎると、予想以上に費用がかさんでしまうことがあります。また、ニッチが多すぎると空間全体に統一感がなくなり、ごちゃごちゃした印象を与えてしまう可能性もあります。
ボードの浮きや壁紙の不具合など施工トラブル
ニッチは壁の構造に手を加えるため、施工品質によってはトラブルが発生することもあります。木材の伸縮により、ニッチの周りのボードが浮き出てきたり、壁紙との接着面が剥がれてしまったりするケースです。特に湿気の多い場所や温度変化の大きい場所では、経年変化によってこのような不具合が起こりやすくなるため注意が必要です。
ニッチ設置のメリットとデメリット

ニッチの設置には、空間の美しさや機能性を高めるメリットがある一方で、考慮すべきデメリットも存在します。
<メリット>おしゃれな空間演出
ニッチは、壁面に立体感とアクセントを与えることで、部屋全体をおしゃれに見せる効果があります。季節の小物やアート作品、家族の写真などを飾ることで、住まいに個性と彩りを加えることができます。壁紙を変えたり、間接照明を組み込んだりすることで、より印象的な空間を演出することも可能です。
<メリット>壁面のデッドスペース活用
壁の厚みを利用して作るニッチは、棚や家具を置くスペースがない場所でも収納や飾り棚として活用できます。玄関の鍵置き場、トイレのトイレットペーパー収納、キッチンの調味料置き場など、狭い空間でも効率的な収納スペースを確保できます。壁から出っ張らないため、動線の邪魔にならず、空間を広く見せる効果も期待できます。
<デメリット>必要性がなければ物置・ホコリ溜まりになりがち
明確な目的なくニッチを設置してしまうと、結局何も置かれずにただのくぼみになったり、一時的な物置になってしまったりすることがあります。また、先述の通りホコリが溜まりやすく、掃除の手間が増えるため、定期的な手入れができないと不衛生な印象を与えかねません。
後悔しないためのニッチの設置場所と事例
ニッチは様々な場所に設置できますが、それぞれの場所で後悔しないためのポイントがあります。
玄関:鍵や小物置き場

玄関にニッチを設置する人気の用途は、鍵や印鑑、マスクなどの小物置き場です。来客の目に触れる場所でもあるため、季節の飾りや観葉植物を置いてウェルカム感を演出するのもおすすめです。しかし、置く物の量やサイズを考慮しないとごちゃつきやすく、かえって散らかった印象になることもあります。
リビング・キッチン周り:リモコン・スイッチのニッチ

リビングやキッチン周りでは、インターホン、給湯器のリモコン、照明スイッチなどをまとめて収納する「リモコンニッチ」「スイッチニッチ」が人気です。壁の凹凸がなくなることで、壁面がすっきりとし、スタイリッシュな印象になります。しかし、リモコンを一箇所にまとめすぎると、家電を使う場所から遠くなり、かえって不便に感じる可能性もあります。
キッチンでは腰壁にニッチを設ければ、調味料やマガジンラックとして活用できます。
トイレや洗面所:インテリアと実用性のバランス

トイレや洗面所は限られた空間の中で収納が必要となるため、ニッチが活躍します。トイレットペーパーや芳香剤、洗面用具、スキンケアなどをすっきりと収納できるほか、小さな観葉植物や雑貨を飾ることで清潔感のあるおしゃれな空間を演出できます。ただし、湿気の多い場所であるため、壁紙の剥がれなどの施工トラブルには注意が必要です。
寝室・子供部屋:ベッドサイドやデスク周辺

寝室のベッドサイドにニッチを設ければ、スマホや眼鏡、目覚まし時計などを置くスペースとして便利です。コンセントを併設すれば、充電スペースとしても活用できます。子供部屋では、ベッドサイドやデスク周辺に本棚や飾り棚としてニッチを取り入れるのがおすすめです。
後悔しないための計画とポイント
ニッチで後悔しないためには、事前の計画といくつかのポイントを押さえることが重要です。
置くもの・使い方を明確にする
ニッチを設置する際は、「何を置きたいのか」「どのように使いたいのか」を具体的にイメージすることが大切です。飾るものや収納したいもののサイズ、量などを事前にリストアップし、それに合わせてニッチの大きさや奥行きを検討しましょう。目的が明確であれば、無駄なスペースになることを防げます。
サイズ・場所選びのコツ
ニッチのサイズは、置きたいものに合わせて調整することが重要です。また、設置場所は、実際の生活動線をシミュレーションしながら慎重に選びましょう。例えば、リモコンニッチは頻繁に使う場所の近くに設置するなど、使い勝手を最優先に考えます。
掃除やメンテナンス性を考慮
ニッチはホコリが溜まりやすい特性があるため、掃除のしやすさを考慮して設計することも大切です。
- 手が届きやすい高さに設置する
- 飾るものを最小限にする
- ホコリが目立ちにくい素材や色を選ぶ
などの工夫をすることで、日常のメンテナンスの手間を軽減できます。
家族で事前に使い方を話し合う
ニッチは一度設置すると変更が難しいため、家族全員で使い方や設置場所について話し合うことが重要です。それぞれの意見を尊重し、全員が快適に使えるニッチを計画することが、後々の不満や後悔を防ぐことにつながります。
設計のアドバイスと設置場所のアイデア

ニッチ設計のポイント
ニッチ設計においては「壁の余白や空間ボリュームとのバランス」「構造上の制約」「照明計画」などを重視します。例えば、壁の広さに対してニッチが多すぎると、かえって落ち着きのない空間になることがあります。
また、筋交いのある壁にはニッチを設置できない場合があるため、設計の早い段階で相談し、適切な場所を選定することが大切です。
具体的な設置場所のアイデア
<玄関ニッチ>
鍵や認印などの小物を置くスペースとして活用できます。壁紙を変えると雰囲気も変わります。
<リビングのリモコンニッチ>
インターホンや給湯器のリモコンをまとめて設置することで、壁面をすっきり見せることができます。
<キッチンの腰壁ニッチ>
ダイニングテーブルから手の届く位置に設置し、調味料やマガジンラックとして使います。撥水性のある素材で仕上げたスパイスニッチも人気です。
<洗面所のニッチ>
コップや歯ブラシ、洗顔料などを収納でき、実用性の高いスペースとなります。
<トイレのニッチ>
トイレットペーパーや芳香剤を置くスペースとして、限られた空間を有効活用します。
これらの事例を参考に、ご自身のライフスタイルに合ったニッチのアイデアを見つけてみてください。
まとめ
新築にニッチを取り入れることは、おしゃれな空間演出やデッドスペースの有効活用につながる一方で、掃除の手間や使い勝手、施工トラブルといった後悔ポイントも存在します。後悔しないためには、以下のポイントを確認しましょう。
- 用途の明確化
- サイズと場所の検討
- 掃除のしやすさ
事例を参考に、新築計画の初期段階でしっかりと検討し、理想のニッチを実現してくださいね。
