アルミニウムに関する専門用語
2022/ 10/ 26

アルミニウムに関する専門用語

 

アルミ二ウムについて調べると、普段聞きなれない言葉がよく出てきます。
今回はアルミ二ウムに関する言葉を簡単に解説していきます。

 

まず、ほとんどのアルミ製品に行われている表面処理法で
「アルマイト」という言葉があります。
内容を詳しくお伝えしようとするとブログの域を超えてしまうので、
詳しく知りたい方はこちらへ。※1

簡単に言うとアルミニウムに電気を通電し、表面に酸化被膜をつけてあげ、
耐食性や硬度を上げる技術です。それに加え、アルマイトの種類にも
よりますが、様々な色を付けることも可能です。
このアルマイト処理、実は日本発祥の技術で、1928年に宮田聡という方が
開発した技術なんです。


次に「番手」ですが、アルミニウム合金には、1000番手から8000番手まで
様々な合金があり、添加している材料や特性で分類し、それを番手と呼びます。

2000番手の中の“A2017”はジュラルミンとも呼ばれており、
ステンレスに匹敵する耐力を持ちます。
軽く、強度もある素材なので航空機など様々な用途で利用されております。
ポケモンのジュラルドンの元になった素材ですね。
2024はさらに強い超ジュラルミン、A7075はさらにさらに強い
超々ジュラルミンと呼ばれているのでジュラルドンはまだまだ強くなるのかも…

ちょっと脱線しましたが、他金属に比べ柔らかいアルミですが番手ごとに
特性が大きく変わるため、用途に合わせて使う番手を選択することができます。
前回の記事にも記載しているのでこちらもご覧ください。


最後に「押出」ですが、押出成形という成形方法があり、
金型(口金とも言います)を作り、そこに加熱して軟化させたアルミを押し出し、
ところてんのように同じ断面の棒を大量に作る方法です。
これを「形材」と呼んでいます。
弊社で生産している窓のサッシなどは、押出成形した形材を使用しています。

押出があれば「引抜」もあります。引抜加工といわれる加工方法で
こちらは室温のまま狭い穴に通す方法で、押出よりも寸法精度が高く、
表面がきれいなものを成形することができます。
引抜加工で作られる物として、アルミ以外の素材を使用した
ピアノ線や注射針など精密な寸法が求められるものがあげられます。


まだまだアルミに関する専門用語はたくさんあるのですが、
ものすごく長い記事になってしまいそうなので今回はこのあたりで。

エコで多用途に使え、人体にも優しいアルミについて少しでも興味を
持っていただければ幸いです。


1…アルミニウム合金については下記URLで詳しく解説されています
▼一般社団法人日本アルミニウム協会
アルミニウムとは(参照: 2018.4.2.0 PR-0版 P.55